元町地区のまちづくり

元町地区は、横浜開港による外国人居留地を背景に、舶来物を扱う商店街として成立し、戦後は地元ブランドの全国発信によって広くその名を知られるまでに発展しました。
地区内には、元町自治運営会、協同組合元町SS会、商店街振興組合元町クラフトマンシップ・ストリート、元町河岸通り会という4つの団体があり、全団体で構成する「元町まちづくり協議会」が管理する共通ルール「元町まちづくり協定」を軸としたまちづくりが進められています。
2005年、元町クラフトマンシップ・ストリートの法人化に携わり、街路整備事業の設計監理を担当、その後に他団体とも交流を深め、定期的な協定の見直しに指導・助言を行う立場となってからは、4団体を横断する「オール元町」の様々なまちづくり活動に関わっています。

綱島東口のまちづくり

東急東横線綱島駅周辺は、大正期に東京近郊の温泉街として大いに発展し、現在もその利便性やにぎわいが人気を集めているエリアです。
駅東口一帯は、相鉄・東急新横浜線の新駅開業に合わせて再開発及び区画整理事業が進行中です。2018年以来、地権者及び事業者で構成する「綱島東口街づくり検討会」において事業の進捗に応じた合意形成を図るため、新たに生まれる公共空間のデザイン及びその利活用のイメージや、将来のエリアマネジメント体制の構築など、総合的なまちづくりの検討を行っています。

川崎駅周辺のまちづくり

川崎駅周辺は東海道川崎宿から発展し、個性豊かな商店街が広範囲に集積する神奈川県内有数の繁華街です。
その中でも最大規模の商店街「川崎銀柳街商業協同組合」において、2012年以来、道路・アーケード等商店街施設の維持管理や街内環境の健全化に向けた取組への支援、組合員間で共有するルールの作成と運用に対する指導・助言等を行っています。
また、全商店街で構成する「かわさきTMO」のタウンマネージャーとして、近年活発化している駅周辺の開発に対して、既成市街地の活性化に向けた様々な施策の検討及びイベントなどの企画運営を行っています。

対話の場・機会のコーディネート

まちに関わる人々の意識を把握し、関係者間で共有するための対話の手法は、地域の個性や社会のあり様によって常に試行錯誤が必要な分野です。
市街地開発や公共施設整備に関わる大人数のワークショップの開催、特定の目的を持った団体やコミュニティ内の意思決定、アンケートやSNSなどのコミュニケーションツールの活用による意識醸成など、様々な対話の場・機会を企画から運営までコーディネートしています

都市デザイン

都市空間の形成・再構築は、地域の発展に不可欠なものであると同時に、そこに人々のくらしとなりわいがあり、従来の環境と共存してこそ成立するものです。地勢や環境、地域社会の動向、景観形成のためのデザインコードやローカルルール、総合的な都市計画等に言及し、普遍的で持続可能な都市デザインを追求しています。
これまでの業務実績において、日本大通り、関内、みなとみらい21地区、戸塚駅周辺地区、綱島東口といった横浜を象徴するランドケープデザインを手掛けてきました。

まちへの想いを形にする

個人が抱くまちへの想いが具現化され、その行動が地域の活性化や持続性に貢献するといった動きは全国各地で見られます。また、近年はそうした動きに対して行政による支援制度等の拡充も進んでいます(例 横浜市では2005年以来、市民からの地域貢献に資する提案をコンテスト形式で採択する「ヨコハマ市民まち普請事業」を実施しています)。
様々な制度の活用やその有効性を検証しながら、個人や地域団体によるまちづくりの提案に対する指導・助言、実現する際のデザイン・詳細設計や関係者が参加する共同作業等々、まちへの想いを形にすることへの支援を行っています。

情報発信における最適なデザイン

自治体や地域団体はまちの多種多様な情報を有し、それらを発信する意義や効果を常に模索しています。
様々な地域のまちづくりに関わってきた経験から、不特定多数の人々が目にし、まちの全貌を伝達するマップなどの情報発信媒体の意義や存在価値に強い関心を持っています。きめ細やかな調査や関係者によるワークショップ等を通じて、発信元と受取側双方に有意義な情報の取捨選択や多様な媒体における最適なデザインを提案しています。

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